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1. 産婦人科の生い立ち

こんにちは。産婦人科部長の島田です。最初に当院産婦人科の概要をお話しします。
産婦人科は1960年に開設されました。以来、順天堂大学の関連病院として地域の産婦人科医療の一端を担ってきました。出産件数は、平均で年間1,400件ぐらい。少子化にも関わらず、1990年から4倍以上に増加しました。自然分娩と母乳育児を中心とした周産期医療を実施していますが、母体や胎児の状態から医師が必要と認めた場合には陣痛を誘発することがあります。もちろん無痛分娩も実施しています。
婦人科では、あらゆる年代の女性の健康に関する相談を受け、婦人科疾患の診断・治療をおこなっています。近年は、身体への浸襲の少ない腹腔鏡(ラパロスコープ)による卵巣嚢腫摘出術や子宮筋腫核出術などの手術に力を入れ、昨年は43件の手術を実施しました。子宮鏡による筋腫核出術も行っています。また、症状や必要に応じて開腹手術も実施しています。(卵巣癌や子宮頚癌、子宮体癌などの悪性腫瘍の場合は、より専門的な病院へ速やかにご紹介しています。)
不妊治療の分野では、当院の経営母体である医療法人社団レニア会が、練馬区大泉学園に開設している分院の不妊治療専門クリニック「ウィメンズ・クリニック大泉学園」と連携して治療にあたっています。また、もう一つの分院の東村山ウィメンズ・クリニックからは周産期と婦人科の患者様の紹介を受けています。2013年には東久留米市に産婦人科を中心とした新病院として移転を予定しています。
なお、診療内容や関連したサービスの詳細については別ページの「診療項目/産科サービス」をご覧下さい。
2. 二つの大きな役割
当院産婦人科が地域医療において果たすべき役割は、大きくわけて二つあると考えます。第一の役割は、高度な診断能力により、患者様が適切な医療を速やかに受けられるようにすることです。
「お産は病気ではない」とよく言われます。しかし、実は、出産は大きなリスクと背中合わせなのです。そうしたリスクの中には、妊娠高血圧症候群、前置胎盤、癒着胎盤、弛緩出血その他の大量出血、HELLP症候群、子癇発作等があげられます。したがって、まずもって大切なのは妊婦健診において異常を発見すると共に、出産時に起きうる問題を出来る限り正確に予想することです。そして、必要があれば、特定機能病院等のより高度な設備を備えた病院にご紹介します。
婦人科では、癌の早期発見と専門病院への迅速な紹介が、そして、その他の婦人科疾患については適切な診断と治療をするための(当院を含めた)医療機関の選定が重要になります。
当院産婦人科は、大学病院等で多くの臨床例を手がけ、研鑽を重ね、高い診断能力と技術を備えた医師陣が、最新の超音波診断装置を駆使して外来の診療にあたり、患者様が適切な医療を受けられるように尽力しています。
もう一つの大きな役割は、緊急時の対応と後方支援病院との確実な連携です。毎晩、当直医師とオンコールの医師が待機し、緊急帝王切開や大量出血等の緊急事態に備えています。病棟では、十分な教育訓練を受けた看護師と助産師が、患者様の状態を密に観察し、医師に報告しています。そして、順天堂練馬病院や多摩総合医療センター、多摩北部医療センターをはじめとした後方支援病院との連携を密にし、高度な処置の必要な患者様を速やかに搬送できるように尽力しています。
私たちは、以上の二つの役割を十分に果たすことが、患者様の安心と安全の確保につながると考えています。
3. 感動して頂ける総合的なケアを
患者様の安心と安全は私どもの産婦人科医療の大前提です。しかし、私たちはそれだけでは十分とは考えません。あらゆる意味で患者様に満足して頂くケアが必要です。
産科医療では、妊娠の診断から出産そして退院に至るまで、お母様となる方が、充実した素晴らしい出産を体験できるよう一貫したケアをすることを心がけています。婦人科医療では、患者様にご自身の疾病について理解を深めて頂き、心の不安を取り除き病気と向かい合えるような援助を心がけています。
こうした観点から、私たちは、患者様とのコミュニケーションを大切にしています。きよせの森総合病院の「診療における基本姿勢」にあるように、インフォームド・コンセントに務めると共に、医師の接遇マナー向上を図り、患者様が質問しやすい雰囲気作りに心がけています。
患者様からのフィードバックは、私たちにとってとても大切な財産です。病棟では5年前から、患者様の退院の際に、入院生活についてのアンケートに答えて頂いています。アンケート結果は全ての職員のPCや携帯電話に配信され、各部署でサービス向上に役立てています。また、患者様の病院選びの際に参考にして頂けるよう、アンケート結果はインターネット上にすべて公開しています。今年から外来でも医師の接遇についてのアンケートを開始しました。ご協力をお願いします。
お母様となる方にとって、一生の思い出となる出産体験がより豊かなものとなるよう様々な工夫もしています。外来におけるエコー検査は、お子様の状態を医学的に観察していくために重要な検査ですが、それとともに、お母様となる方が、お子様の成長を実感して頂く大切な機会です。私達は、そのことを十分意識し丁寧な説明を心がけています。今年より3D・4D超音波の外来を設けました。また、インターネットを利用し、お子様の超音波映像を携帯電話やPCで見ることを可能とした新しいサービス、ベベコム画像配信システムも導入しました。ベベコムに記録した映像は、退院の際にお子様の写真と一緒にDVDにまとめ、お母様一人一人に差し上げています。お子様が大きくなった時、是非見せてあげて下さい。
病棟では、地域でも優しくて親切と定評ある看護師・助産師が患者様の療養のお世話にあたっています。産前産後のケアでは、母親学級、母乳相談、ベビーマッサージ、育児相談、ファーストサイン、アロマセラピー、そしてリフレクソロジーと、多岐なサービスを提供しています。
入院中のお食事はとても大切です。お産の後には十分な栄養をバランス良くとることが必要です。ベジタリアンや和食中心の食事を出している産院もありますが、それではバランスよく栄養を摂ることは難しくなります。また、栄養バランスと共に、食事はおいしくなければなりません。私たちの病院では、知識豊かな管理栄養士と一流ホテルで腕を磨いたシェフ達が協力し、ヴァラエティ豊かでおいしいお料理を楽しんで頂くために日々努力しています。
そして何よりも、心をこめたサービスこそ、患者様に感動していただくための最も大切なものと確信し、私たちは日々の業務にあたっています。
以上、簡単ですが、私よりの挨拶とさせて頂きます。なお、産婦人科のサービスの詳細については当Webサイトの産婦人科の医療とサービス一覧のページをご覧下さい。解らないこと等ありましたらメールや電話でお問い合わせ下さい。外来診療の際にも遠慮なく質問して下さい。毎週土曜日には病棟見学会も開催しています。心よりお待ち申し上げます。